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ねじと向き合った50年。 ねじと向き合った50年。

当社は1970年の創業以来、「ねじ」を一筋に50年間、ねじの重要性を訴え開発を続けています。きっかけは、マイナスねじの改良品である「トツねじ」の開発でした。創業当時、ねじはマイナスねじが主流でしたが、ねじを締める時にドライバーが横滑りして締めづらいことが欠点でした。ある日、趣味の車やバイクいじりをしていて横滑りを防止するアイデアを思いつきました。それは、マイナスねじの真ん中に凹部をつけ、ドライバーの先端に凸部をつけることです。実際に試みると凹凸がかみ合って、横滑りしなくなりました。「トツねじ」が誕生した瞬間です。

このアイデアにより、トツねじは高い評価を受け、脚光を浴びるようになります。時計やラジカセ、ゲーム機などの組み立てに採用され、「ものづくり」の生産効率を一気に押し上げました。また、同時期に精密分野の組み立てにおいて、電動ドライバーの開発にも取り組みました。電流制御によるダイヤル式の電動ドライバーは、世界に先駆けて当社が生み出したものです。

ねじは、工業製品には欠かせない、産業界の「米」とも言える存在です。しかし、その重要性が必ずしも理解されているとは言えず、残念ながらただ価格が安ければ良いと言う考えが一般的でした。その考えが、今、変わりつつあると感じています。生産現場では、ロボットが活用され、工場の自動化が進んでいます。ロボットには、人間のような「感覚」や「さじ加減」は通用しません。数字で指示して、常に同じ条件でなければ動けません。現在、最もよく使われているプラスねじも、品質が十分に安定しているとは言えません。ねじ締めでエラーが生じて、ロボットが停止してしまう事態が多発して、問題点がクローズアップされています。ロボットがいったん停止すれば、大きな損失が生まれます。今まで以上に、安定した品質で高い精度のねじが求められているのです。高品質で高精度のねじを使うことで、工場の生産性が上がり、製品の品質も高まります。1本のねじが、その価格の100倍、1000倍、それ以上の価値を生み出すことができるのです。

このねじの革命期に、ハイオスが新たに自信を持って送り出すのがインタトルクです。インタトルクは、星型形状をしたねじで日本ではヘクサロビュラと呼ばれています。十字ねじのように品質が不安定になる要素は少ないものの、ぐらつきが生じて作業性の悪さが問題でしたが、トツねじ同様、ねじの中心に凹部を設けることでぐらつきを完全に防止しました。また、高い精度が要求される自動化においては、常に安定品質を保ち不良率の大幅な低減を実現します。インタトルクは今、まさにこの時代に必要とされているねじだと確信します。

ハイオスは、これからもねじ1本の重要性を訴え、最高の品質を追究し続けます。

株式会社 ハイオス 代表取締役

戸津勝行